Polémica by WIRED + Loftwork

Interview 未来のイマジネーションを社会に実装する 若林恵×林千晶 KEI WAKABAYASHI x CHIAKI HAYASHI

未来のイマジネーションを、社会に実装する

若林:「Polémica」とは、スペイン語で「議論、論争、議論好き」といった意味をもちます。フェラン・アドリア(*世界の料理界に革命を起こしたスペインのレストラン「エルブジ」のシェフ)の「あらゆるイノヴェイションはポレミックである」という言葉から取りました。つまりこの新サーヴィスは何かを教えるというより、企業と一緒に考え、議論していこうっていう思いがあるんです。

林:いまってブレインストーミングやアイデア創出のための会議はどの企業でも行われているんだけど、固定観念や既存のフレームにとらわれがちで、本当に自由な発想というのはなかなか出てこない。一方で、マーケットリサーチなどをするとき、ある特定のテーマにとって既に存在している未来のインサイトを探してみると、大体の情報源が「WIRED」に行き着くんです。それに、未来はどうなるのかってテーマのカンファレンスがあると、必ず若林さんと同席するんだよね(笑)。

若林恵(Kei Wakabayashi)『WIRED』日本版編集長。1971年生まれ。平凡社「月刊太陽」編集部を経て2000年に独立。カルチャー雑誌で記事の編集、執筆に携わるほか、書籍・展覧会カタログの企画・編集も数多く手がける。2012年1月に『WIRED』日本版編集長に就任。趣味はBook OffでCDを買うこと。

若林:そうそう、それは「WIRED」というメディアの特性でもあって、未来へのインサイトを全方位的に集めていくと、自ずと見えてくるものがある。メディアとしてそういうところを深めていくうちに、次第に、企業の側からも広告出稿だけじゃなくて、もう少し深い部分で相談に乗ってくれないかという話が増えてきたんですね。これまでは媒体を通して企業のコミュニケーションの部分におけるリーチを手助けする機会もあったけれど、今後は広告/PRとは別のチャンネルを通して企業とコミットする方法もあって、情報を編成してロジックを組むという編集の能力を、企業に対してカスタマイズしてアウトプットすることもできるんではないか、と。言い換えれば、メディアを通して読者一般に発信してきた「問い」を、もっとダイレクトに企業相手に差し出すこともできるんじゃないかということです。その具体的なサポートは、これまでも企業と共に伴走してきたプロであるロフトワークさんとご一緒しようと思ったわけです。

林:カンファレンスなどで多くの人に向けて未来のアイデアを発信しても、即興劇で終わってしまうところもあって。もっと、こうであったらいいなと思う未来のイマジネーションを、社会に実践していく場が「Polémica」なんだと思います。